人生一度きり

「そんな給料じゃ結婚させられない!」

約8年前の出来事です。結婚をする数か月前に、沼津市内の落ち着ける居酒屋で妻と妻の母と3人で結婚式当日の予定など和気あいあいといろんな会話をしている時でした。

義母の質問に妻が・・・

「手取り〇〇万円位だから生活費〇〇万位しかないよ~」
(かなりギリギリの生活費なんだけど、今それ言ってしまう?!・・・)

私の額には脂汗がタラリ・・・

母「はぁっ???」
(義母の顔色が一変し)

母「そんな給料じゃぁー結婚させられない!」

まずいな~どうしよう・・・と焦るばかりでその時のその後の会話はほとんど憶えてなく、帰りの車内の雰囲気をどう取り繕うか頭の中がグルグル空回り・・・

結局、取り繕うこもできなかったのですが・・・

それから週に1、2度は義母に呼び出されて、とにかく今勤めている美容室を辞めて紹介できる美容院があるからそこに移りなさいと言われました。

その時は私も反論もできず、その方が丸く収まりそうなので言われれるがままにチェーン店の美容室に移ることにしました。

移ったそのチェーン店は店舗を増やすことに力を入れていたのでその社長さんから、店舗を与えるので店長を目指して運営していけるようにと指示されたのですが、その話を義母に伝えたら、

「売上高のパーセンテージをそこの会社に支払わなければならないので、利益が下がるから自分
で店をやりなさい・・・」と、

今まで自分の店を持つことを考えてこなかったのでやっていける自信もないしどうしようか悩み、自分の両親に相談しました。

サラリーマンだった父は「お前がやる気なら援助してもいい」と言ってくれました。
(周りから期待されているのかも・・・もうこれはやるしかないでしょう)

そのときは安易な決断だとは思いつつも美容室を開業することに決めました。

そして、その年の8月中頃から開店準備に取り組みました。

本来なら半年から1年以上かけて出店準備をするのが一般的なのですがわずか2か月余りの超短期間だったので毎日がドタバタ、時間がないので右往左往でした。

あの頃はよく妻とも口論になり喧嘩も日常茶飯事で爆発寸前だったような・・・

今思えば、そうして義母から少し強制的なアドバイスがなければ何も言ってもらわなければ、今日の私と家族はなかったのと思います。

自分の両親、妻、そして義母さん本当に感謝しています。

めちゃくちゃ忙しい年だった時が自分の転機になった。

その「開業時の大変さを乗り越えているから多少のことは乗り越えていける・・・」と少しずつ思えるようになってきているように思います。

当時は計画(人生)がはっきりしていなかったのと、自身もない、お金もない、ないないづくしな私が

”あの時、妻の口が滑ったお蔭” でお店を7年続けてこれました。

一番には家族が居てくれたから、そしてお客様や自分と関係している方々のお陰で。

そしてまだまだ至らない自信と貯金もあまりできていないのですが、計画を立て、少しづつでも成長していくことを目標にしています。

初心忘れるべからずで志業に励み美容を通して幸せのお手伝いができますように・・・